フリーレントの意味と賃貸時の活用法について

フリーレントの意味と賃貸時の活用法について

賃貸物件、特にオフィス物件を探しているときにフリーレント相談可能、フリーレント付き、などと謳われているのを散見すると思いますが、いったいフリーレントとは何でしょうか?

今回はフリーレントの意味、そして効果的な活用法についてお話ししたいと思います。

フリーレントとは?

まず、フリーレントとは、賃貸物件を借りる際に一定期間、フリー(無料)でレント(借りられる)出来るシステムの事になります。

契約区画の規模や賃料にもよりまずが、1カ月~2カ月のものが多く、規模により半年間というものもあります。

なぜフリーレントがあるのか?

フリーレントは住居物件での適用もありますが、事務所物件でのものがほとんどになります。
これは、それぞれの物件の解約期間の問題が関係してきます。

 まず、住居物件は現在の賃貸借契約を解約したいと考えた場合、1か月前または2か月前までに貸主に対して解約したい旨を通知します。

それに対して事務所物件は、解約通知に最低でも2か月前、長いと6か月前など退去までに長期間を要することになります。

 家賃の支払いはその期間内までは支払わなければならず、そのため次の移転先が決まっていても、支払いが重複する期間が必ず発生してくるのです。

 フリーレントはこういった家賃重複による経済的ロスを軽減するために有効活用ができるので、解約までの期間が長きに渡る事務所物件で必然的に多くなるのです。

 例えば現在の物件の退去まで2か月あったとしても、移転先の物件がフリーレント1か月ということであれば、重なる期間は1か月分のロスで済みますし、2か月あればロスが無くなります。

 現実的には、移転には時間も労力も掛かりますので、このフリーレント期間に次の準備も兼ねて入居まで余裕を持って進めて行くことになるかと思います。

 また、フリーレントには貸主側の意向もあります。

競合する物件に対する差別化と空室期間を軽減する意味合いもフリーレントには含まれています。

いつまでも空き続けてしまう事よりもフリーレントをサービスする事でそのリスクを軽減できることになります。

 フリーレントはWINWINソリューション メリットとデメリットについて

特に借主さんにとっては良いことばかりのようですが、もちろんデメリットもあります。

 まず、フリーレントがある物件は家賃交渉が出来ない場合が多いように思われます。

 これは、家賃を落としてしまいますと貸主側の投資利回り(満室時の年間家賃/物件購入価格)のパフォーマンスが落ちてしまいますので、これは避けたいという事で利回的には数字が残らないフリーレントというサービスを優先することにつながっていくのです。

 また、フリーレントは契約期間内に通常は組み込まれますので(2018.3月から2020年3月までの2年契約の場合、フリーレント1カ月が付いてくると2018.3月分がその適用月となります)、契約条項には例えば1年間または2年間内に解約をした場合にはペナルティとして違約金が発生するといった違約金条項が追記される事が多くなります。

フリーレントはギブしますので、約束期間は家賃を払い続けてください。といったテイクの必要性も出てくるのですね。

まとめ

このように、借主と貸主双方の思惑が見え隠れしながら双方ウィンウィンになるというフリーレントは覚えておいて損は無いと思います!

 そしてフリーレントを上手に活用しながら物件探しに役立てていただければと思います。

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