アイクラー・ホームズ

今日は、僕が影響を受けた家について。。

アイクラーホームという名前を聞いたことがありますか?

カリフォルニアのミッドセンチュリーモダンの住宅のことなのですが、
スティーブジョブスが幼い頃に住んでいたこともある家ということで耳にした方もおられると思います。

ジョブスはこう言っていたそうです。
「アイクラーはすごい。彼の家はおしゃれで安く、よくできている。こぎれいなデザインとシンプルなセンスを低所得の人々にもたらした。……」
「すばらしいデザインとシンプルな機能を高価でない製品で実現できたらいいなと思ってきた。それこそ、アップルがスタートしたときのビジョンだ。……」
(スティーブ・ジョブズ 1より)

アップルのヴィジョンになっていたのが住宅だったとは驚きですね。

そんなアイクラー・ホームズとは、Joseph Eichlerという方が設立した建設会社なのですが、驚くのが、建築やデザインのビジネスにおいて何の経験もないまま、ただモダンな建築に対する熱い思いだけをもって設立した会社という事なのです。
そのときすでに40代後半であった彼は、この小さな会社をまたたくまに、戦後のアメリカでもっとも偉大な建設会社のひとつにまで育てあげたのです。
(アイクラー・ホームズ―理想の住まいを探して 書評より)

元は戦後の住宅不足を補うために造られた住宅だったのですが、彼はそこに自分の理想を注ぎ込んだのです。
(人種に関係なく販売もしたそうです)

デザインの特徴としては、 水平の屋根に開放的な空間、床から天井までいっぱいのガラスなどといったまさにモダニズム建築を踏襲しながら、梁と柱で構成された伝統的な構造を用いて、内部から続く外部空間としての中庭を設定するなど試みています。

アイクラーとアイクラーホームズについては前述のジョブスのコメントとも重なりますが以下のポイントが上げられます。

・半世紀を経ても人々に愛され続ける住宅
・モダンな外観と構造をもつ家族向け住宅をリーズナブルな価格で提供(多数のモデルを1万ドル以下の価格で取りそろえた!)
・いっときの成功を収めただけではなく、アメリカの建築を永久に変えてしまった

時代背景こそ違いますが、これらは僕の理想とするものでもあります。
不動産や建築に関わる仕事をするものとしては特に尊敬の念を感じずにはいられません。
現在はコレクターと呼ばれる人達からリーズナブルとはとても言えない価格で取引きされていますが、当時分譲されたエリアがそのまま残っていて、そこにはアイクラーホームズを愛する人達が住み、コミュニティが作られています。
家や建築、デザインを愛する人達が集まり、情報交換やイベントなどを行っていて大切に住みつがれているなんてホントに素敵ですね!

アイクラーについては英語ですが、詳しい動画も見れます。
ご興味ある方は是非!

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